要旨
・チーム戦では二つの選択肢がある。:①デッキを揃える、②デッキを散らす。
・デッキを揃えると分散を抑えやすくなる代わりに相性じゃんけんに参加なるしなければいけなくなる。
・デッキを散らすと相性負けが発生しづらくなるが、分散が激しくなる。
・相談ありに向いているのはデッキを揃える選択だが、前回のGPでベスト4入りしたチームで三面同じデッキのチームはなかった。
・結論、GPという大会は分散が激しく、チーム間のデッキ相性の噛み合いが多分に発生する。
導入
GPまで残り2週間になりました。黒緑アビスと赤青マジックについては全員が平均点以上のプレイができる状態、その他の環境デッキに対しても各々一つはまっとうに回せる状態なので、これからデッキを選ぶにあたっては悪くないコンディションだと考えています。
今回のデッキ選択は特殊です。理由は明白で、「相談ありのチーム戦」で「予選の対戦数が多」く、「参加する層が多様」なためです。よって、あらゆる編成のチームがいて、あらゆる強さのチームと対戦することになります。この混沌としたものに立ち向かう上で、デッキ選択は毎日の練習と同じぐらい重要です。ここではチーム戦のデッキ選択にはどのようなものがあるか、メリットデメリットはなにかを整理するので、そこから先は3人で話し合いましょう。
【復習】すでに話したこと
チームのパワーは二極化する
「あらゆる編成のチームがいて、あらゆる強さのチームと対戦することになります。」と先ほど書きました。しかし、これは十分な説明ではありません。デッキ選択の根拠はプレイヤーの数だけあるでしょうが、だからといってランダムではありません。チーム内のデッキの強さはおおかた同じぐらいになり、そしてその強さは会場全体で二極化するはずです。
なぜか?
GPのチームは基本的に同じコミュニティのプレイヤー同士で組まれるからです。
同じコミュニティのプレイヤー同士は近しいモチベーションでこのゲームをプレイしているはずです。「黒緑アビス」をストイックに練習するプレイヤーは同じくストイックに勝ちを伸ばそうと苦心しているプレイヤーと同じコミュニティに属し、それゆえ彼ら同士でチームを組んで勝利の再現性を最大化しようとするでしょうし、「キリコデリート」が大好きなプレイヤーは同じように特定のデッキを愛するプレイヤーと仲が良く、それゆえその色を出すべくチームを組むはずです。
前者のプレイヤーと後者のプレイヤーではGPに参加する目的が全く違います。そのため、この二人がチームを組む可能性は低く、結果として「勝つためのデッキ選択」をしたチームと「楽しむためのデッキ選択」をしたチームに二極化するのです。
したがって想定すべきチーム編成は、無限に見えて実は2種類です。ハイブリッドは存在せず、仮に「キリコデリート」の隣で「黒緑アビス」を使用しているチームがいたとしても、そのチームは勝利の再現性を最大化しているといい難いため、後者です。
※以下の議論は、前者のチームについてのみ言及しています。
- 「勝つためのデッキ選択」をしたチーム
- 「楽しむためのデッキ選択」をしたチーム
A_A_A型
概要
・強いデッキ×3
メリット
・単純に強いデッキを3つ持ち込めている。
・メタ読みに成功する”だけ”で勝率が最大化されるうえ、分散も少ない。
・チーム内の相談を活用しやすい。
デメリット
・メタ読みの失敗が即敗北につながる。
・A_A_B型の持ち込みに大幅に不利が付く。
A_A_B型
概要
・強いデッキ×2+強いデッキに有利なデッキ×1
メリット
・A_A_A型の持ち込みをメタることができる。
・強いデッキ2つを持ち込めている。
デメリット
・強いデッキは持ち込めているがメタ構成であることに違いはないので、チーム全体のパワーは落ちている。
・座順のギャンブルがある。
A_B_C型
概要
・強いデッキ3種類。
メリット
・噛み合った時の上振れがある。
・各々の得意デッキを持ち込む場合はミス負けを避けられる。
・対戦中にチームメンバーのデッキの情報が漏れない。
・前回のチームGP優勝の実績がある。
デメリット
・「相談あり」の旨味が活きない。
・マッチング運のウェイトが大きい。
今回のGPで使うべきデッキと編成
Tier表(2024/4/7時点)
相性表